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PMM 広域普及用マルチメディア教育法


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このページは、開発途上国の現場で住民参加型プロジェクトの立案に携わる方々へ、南米で生まれたPMM手法の経験を紹介し、この手法の更なる応用可能性について提言を行うものです。

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私達が採用するPMMというマルチメディア教育手法について、理論と実践の両面から紹介します。(作成中)

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上記PMM手法を使って製作された「参加型計画」のマルチメディア教材パッケージの内容をすべてWEB上で公開します。(作成中)


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上記の教材パッケージを使って、実際にコミュニティーで参加型ワークショップを行ったファシリテーターたちの感想を紹介します。(作成中)


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上記のワークショップに参加して、地域開発計画を策定した裨益コミュニティーの人々の声と、彼らの成果を紹介します。(作成中)



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近年、国際協力の分野では、「開発途上国の地域住民の人々が自らの意志で主体的に開発プロセスに関わるべき」とする参加型開発の概念が、NGOだけでなく、政府、二国間ドナー、そして国政金融機関に至るまで、幅広いアクターの間で受け入れられてきています。

特 に多くの中南米諸国では、1980-90年代半ばにIMFや世界銀行が進めた経済学主導のトップダウンな開発プロセス(構造調整プログラム)が反省され、 これに代わって貧困削減に向けた資源の再配分政策を、出来る限りボトムアップで進めようとする試みが主流となってきています。またこれに伴い、大規模なイ ンフラ建設や機材投入などといったハード分野に比べて、地方自治体による地域開発計画の策定や、地域の住民組織の能力開発など、「地域の力」を強化する重 要性が増してきています。

ボトムアップ開発は、「自分たちで出来ることを自分たちでやろう」という地域の自発的イニシアティブをうまく側面支援することで、そ れまで援助の受身となりがちだった地域の住民や、開発プロセスの外に置き去りにされていた人々が、自らの「権利」と「責任」のバランスを保ちながら開発へ 主体的に関与できるようになること を目指しています。また、これによってより広義の意味で開発協力の効果や効率が向上することが期待されています。そして、これらを達成する為の手段には、 1970年代から世界中で普及してきた「参加型計画手法」が最も適しているということで幅広い合意がなされています。

し かしながら、私たちが実際に現場へ出て行って参加型手法を運用しようとすると、様々な課題が残っているのが現状です。たとえば、国際協力機構(JICA) の青年海外協力隊のように、海外経験をほとんど持たないで現場入りする私たちたちのほとんどは、参加型ワークショップのファシリテーションどころか、2年 間という短い任期中に現地語と異文化の壁を乗り越えるのがやっとです。また、PCM、PRA、PLA手法等についての研修を受講して、参加型開発の概念や いわゆる「ツールのバスケット」についての知識は得ている人でも、その後の「Use your own judgment(自身の判断に任せよ)」的な投げ出され方には戸惑ったままで終わる人が少なくありません。しかし、かといって、参加型手法についての知 識と経験を豊富に持ったプロのファシリテーターはまだまだ少なく、したがって、彼ら専門家の助けを借りたくても、そのコンサルタント料はおどろくほど高い のが現状です。

そ の結果、参加型開発の概念が主流化され普及すればするほど、一見すると参加型のように見えるが実際はそうでない「見せかけ」の参加型プロセス(=まるで儀 式のように抽象的で形式的なものや、調査や意識化だけで終わる部分的なもの)が増えてゆくという、いわゆる量と質のトレード・オフ現象が起こっています。 また、このような現状に対して、参加型開発の実施可能性を疑問視する声や、参加型開発の意義そのものに批判的な意見が増えてきています。しかしながら、実 際に現場で活動する私たち が地域住民の人々とのコミュニケーションのあり方を真剣に考えるとき、参加型開発の意義と必要性は減るどころかますます大きくなってきています。したがっ て、私たちに本当に必要なのは、参加型開発の良し悪しについてのメガ議論ではなく、一体どのようにすれば目前のコミュニティーでより効果的に参加型プロセ スをファシリテーションできるかという、きわめて現場主義的・実務的な議論から始めることなのです。


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以上のような理論と実践のギャップを埋めるべく、エルサルバドルの青年海外協力隊一同は、2004年から、より効果的な参加型計画手法を求めて議論を続けてきました。その結果、ラテンアメリカで30年以上の現場経験を有する広域普及用マルチメディア教育法(PMMM: Pedagogía Masiva Multimedial)と、このPMMM手法を使って製作された「参加型計画 」の為のマルチメディア教材パッケージを、「参加の度合い」、実務性、普及性の観点から最もバランスが取れていると考え、これを用いた様々な活動を展開してきました。

まず、2005年6月、PMMM手法の経験を豊富に持つCDESCOというアルゼンチンのNGOと協力し、アルゼンチン北部にあるトゥクマン州で2週間の合宿生活を送りながら現地コミュニティーで 手法の実践を積むファシリテーター養成研修の第一回目を行いました。この研修にメンバーを送った私たちは、この手法についての理解を深め、これに様々な調整を加えながら、JICAや米州開発銀行の支援を受けて、実際の普及活動を行ってきました。

そ の結果、2006年現在までに、2週間の合宿研修をアルゼンチンとエルサルバドルで合計5回行い、エルサルバドル、コスタリカ、グアテマラ、エクアドル、 パナマ、パラグアイなどで活動中の青年海外協力隊員とそのカウンターパート、合計38名(+その他、現地のNGO職員等31名)の能力育成が行われまし た。この研修を受講した協力隊員 の多くは、各任国へ戻った後この手法を運用してきており、その高い波及性が認められてきています。また、これら一連の研修とその波及効果によって、これま でに各国の合計36コミュニティー、700人以上の住民たちが、この手法を使った参加型コミュニティー開発計画を策定しています。

こ れらの経験から、私たちは、PMMM手法を、開発途上国の現場でコミュニティー開発に取り組むすべての人々にとって極めて有効な手法だと考えています。こ のページは、これまでに蓄積されてきた経験とその成果を広く紹介し、この手法の更なる可能性について新たな提言を行うものです。